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コラム

カリバライってこんな時に使える!エスクローの利用事例①

記事の要約

  • エスクローは、Web制作や動画編集などの業務委託だけではなかった
  • こんな取引に利用できる具体的な活用事例
  • 共通するのは、「先に払う側」と「後から受け取る側」のどちらにも不安があることです
  • 業種ではなく、「お互いに安心できるお金のやり取りが必要な場面」から考えると、使い方が広がります

「こんな使い方もできませんか?」という相談

カリバライを運営していると、Web制作や動画編集、プログラミングなど、フリーランスの業務委託で使うサービスというイメージを持たれているように感じることがあります。確かに、仕事を納品したのに報酬が支払われないという問題とエスクローは相性がよく、私たち自身もそうした場面を多く想定してきました。

ところが、実際に問い合わせを受けていると、こちらが想定していなかった使い方について相談をいただくことがあります。そこで改めて気づいたのが、エスクローは「何の仕事をしている人が使うか」よりも、「どんなお金のやり取りをするか」で考えた方が分かりやすいということでした。

今回は、実際に寄せられた相談と、そこから考えられる身近なケースを紹介してみます。

「保証金を直接預かりたくない」と考えたケース

実際に寄せられたのが、事業者がお客様から保証金を預かる際に、カリバライを利用できないかという相談でした。

事業者自身が保証金を保管することに、お客様が不安を感じるのではないか。そのため、条件が整うまでは第三者に預けておき、成立すれば事業者が受け取り、成立しなければ返金する方法を検討したい、という内容です。

例えば、あるサービスの契約に3万円の保証金が必要だったとします。利用者からすると、まだ十分な関係ができていない事業者へ直接3万円を預けることに抵抗があるかもしれません。一方の事業者も、その不安を理解しているからこそ、「自分たちで預からない方法はないか」と考えます。

これは実際の利用実績ではなく、カリバライへ寄せられた利用相談です。ただ、エスクローを「未払い対策」とだけ考えていると出てこない発想で、私たちにとっても興味深い相談でした。

中古車の個人売買で、名義変更までのお金をどうするか

中古車の個人売買では、車を引き渡して代金を受け取れば、それですべて終わるとは限りません。例えばSNSなどをきっかけに個人同士で車を売買する場合、車を引き渡したあとに、買主による名義変更の手続きが残ることがあります。

そこで、名義変更がきちんと行われるまで、売主が買主から3万円ほどの保証金を預かり、手続きが完了したら返金する方法があります。売主としては名義変更されないリスクに備えたい一方、買主からすると、車両代とは別に保証金まで相手へ直接預けることになります。

こうした場面でも、エスクローという考え方を活用できます。例えば保証金を売主が直接預かるのではなく、第三者を介して一時的に預けておき、名義変更が確認できたら買主へ返す。そうすれば、「保証のためにお金は確保したい。でも相手に直接預けるのは少し不安」という双方の事情を両立しやすくなります。

エスクローというと商品代金の支払いに使うイメージがありますが、こうした話を聞くと、個人間取引の中にある「条件が完了するまで一時的にお金を確保しておきたい」という場面にも活用の余地があることが分かります。

工事代金は、工事前と工事後のどちらで払う?

同じ構図は、商品の売買だけではなく、工事のような取引にもあります。

例えば、自宅のキッチンリフォームを30万円で依頼するとします。依頼する側からすると、工事が始まる前に30万円すべてを業者へ渡すのは少し不安です。一方、施工業者からすれば、材料を用意して工事まで終えたのに支払ってもらえなければ大きな損失になります。

この場合も、あらかじめ工事内容や支払い条件を決めて代金を預け、決めておいた工事完了の条件を確認してから支払う、という考え方ができます。

もちろん、エスクローを利用したから工事の品質が上がったり、納期が保証されたりするわけではありません。あくまで「先に払う不安」と「後から回収する不安」を、支払いの仕組みで小さくするという話です。

フリーランスが発注者になることもある

フリーランスというと、企業から仕事を受けて報酬を受け取る側を想像しがちです。しかし実際には、フリーランスが別のフリーランスへ仕事を依頼することもあります。

例えば、フリーランスのプログラマーがWebシステムの開発案件を受注し、一部の機能だけ専門分野の違うプログラマーへ10万円で依頼するとします。普段は「報酬をきちんと支払ってほしい」と考えている人も、この取引では支払う側になります。

そこで仕事内容、金額、納品条件をあらかじめ決めて代金を確保し、納品を確認してから支払う。こう考えると、エスクローは「企業がフリーランスへ支払うためのもの」と限定する必要がないことが分かります。

仕事をしていると、受注者と発注者の立場は意外と簡単に入れ替わります。

4つの事例に共通していること

保証金、中古車、リフォーム、フリーランス同士の仕事。こうして並べてみると、まったく違う取引に見えます。

それでも、お金の部分だけを見ると共通点があります。

「先にお金を渡して大丈夫だろうか」と考える人と、「先に商品や仕事を提供して大丈夫だろうか」と考える人がいることです。

どちらかが正しくて、どちらかが疑い深いという話ではありません。まだ取引が完了していない段階で、片方だけが先にリスクを負うのであれば、不安になるのは自然なことだと思います。

カリバライも、業種から使い方を考えるより、「お金と商品・サービスのどちらを先に渡すか迷う取引」という視点で見ると、利用できる場面がずっと分かりやすくなるのではないでしょうか。

「何に使えるか」より「どんな時に使えるか」

今回4つのケースを挙げてみて、私自身も改めて感じたことがあります。

エスクローは、Web制作のための仕組みでも、フリーランスだけの仕組みでもありません。取引する二人の間に、「先に渡すのはちょっと不安」という瞬間があれば、そこにエスクローという考え方が役立つ余地があります。

これまで自分には関係ないと思っていた人でも、身の回りのお金のやり取りを思い返してみると、似た場面があるかもしれません。

「何に使えるサービスなのか」ではなく、「どんな時に使える仕組みなのか」。

私たち自身も、利用者から寄せられる相談を通して、その答えを少しずつ広げてもらっているように感じています。

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